ハレの日のお参り
人生でたった一度、特別な日のご祈祷
日本では、古くから特別なおめでたい人生儀礼やお祭りを「ハレ」といって表現しました。「晴れ姿」「晴れ着」「晴れ舞台」今でもおめでたい時によく使われるこれらの言葉は、その意味をよく表しています。例えば、初宮詣、七五三、成人式、結婚式、年祝い。人生でたった一度の特別な「ハレ」の日。ここでは人生のハレの日とその意味をご紹介させていただきます。
命名奉告
生後七日目までに赤ちゃんの名前を付け、神様に報告し、親戚や縁者一同にお披露目します。
初宮詣(お宮参り)
お子様が無事生まれたことを感謝し、神様にご報告するために、お参りします。おおむね生後三十日前後、天候が穏やかで親御様や赤ちゃんの体調のよい日を選んでお参りください。
七五三
七五三詣は子どもの健やかな成長を祈る神事です。日本では昔から「七つまでは神のうち」と言われてきました。これは七歳になるまでの子どもは神様の世界に近い存在であると同時に、まだ現世では力が弱く不安定な存在だと考えられたことによります。現在では誕生から幼児期までを無事に成長したことを感謝して参詣し、今後の無事を祈願する、お子様にとって大切な人生儀礼です。
十三詣
十三参りとは、数えで十三歳になったお子様が神社に参拝しお祓いを受けることです。十三歳という年齢は、自分の生まれ干支がちょうど一巡りして元の干支に戻る年であり、最初の厄年に当たります。また、この時期は子供が心身ともに大人に変化する重要な節目の年とされ、厄を祓い、知恵を授けていただくようにと願いを込めて神社にお参りします。
成人の日
男女共に二十歳をむかえると、神様に自分の成長を感謝し、大人の仲間入りができたことを奉告します。成人を祝う儀式は、古くは男子の元服、女子の装着などまで遡ります。大人として、そして社会の一員としての責務を果たす。両親や家族、そして近所の方々にあらためて感謝をしてみることから始めましょう。それはきっと大人への第一歩です。
厄除け
厄年は、人生の中でそれぞれ転機を迎える時期で、災厄が起こりやすい時期として忌み慎まれ、神社にお参りして、厄祓いを行います。本来、厄年はハレの年齢と考えられていました。現在では、災難が多く生じる面が強調され、その禁忌の感覚が強くなりましたが、七五三や成人式などと共に、人生における通過儀礼として、大切に考えられていることに変わりありません。
結婚式
結婚は、数ある人生儀礼の中でも最も晴れやかな舞台です。二人が結ばれたことを神様に感謝するとともに、明るく清らかで素直な心で新しい生活を過ごせるように神様に祈りを捧げます。幸せで心豊かな家庭を築き、子孫の繁栄をはかっていくことを誓う儀式が結婚式です。そのかわり大人としての義務も生じます。その自覚を高めるために神前に誓いと祈りを捧げます。
長寿のお祝い
長寿を祝う儀式を「年祝い」と言います。年を重ね、無事に人生を送ってこられたことを感謝し、今後の健康をお祈りします。還暦以後のお祝いを「年祝い」と言い、干支は六十年で一巡して初めに戻る。つまり暦がもとに還るため還暦という呼称の由来にもなっています。家族やお友達、知人等そろって神社へ参拝しお祓いを受けます。